特別区経験者採用の給与と初任給|前職の経験はどう反映される?

特別区経験者採用の給与と初任給|前職の経験はどう反映される? 試験・制度

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この記事の情報は 2026-10-10 時点のものです。最新の情報は、特別区人事委員会の発表を確認してください。

この記事でわかること

  • 令和8年度の試験案内に載っている、級ごとの初任給
  • 前職の経験(職歴)が初任給にどう反映されるか、公式資料に書かれている範囲
  • 人事委員会の給与報告にある、職員の平均給与とボーナスの月数
  • 公表されていないこと(加算の計算方法など)と、確かめ方

特別区(東京23区)の経験者採用で入ったときの給与を、公式資料に書かれている範囲で整理します。

結論を先にまとめます。

  • 令和8年度の試験案内では、初任給は 1級職 約296,500円、2級職(主任)約337,800円、3級職(係長級)約392,700円 です(給料月額+地域手当。令和8年4月1日現在)
  • 前職の経験は、試験案内に「一定の基準により加算される場合があります」と書かれています
  • ただし、どの経験を何年分、いくら加算するかという計算方法は公表されていません。人事委員会のQ&Aでは、採用される区・組合の人事担当課に問い合わせるよう案内しています
  • このほかに扶養手当・住居手当・通勤手当・ボーナス(期末手当・勤勉手当)などが付きます

この記事の数字について

初任給は令和8年度の試験案内、平均給与やボーナスの月数は令和7年の「職員の給与等に関する報告及び勧告」(2025年10月14日)の数字です。令和9年度の初任給は、令和9年度の試験案内で示される予定です。

級ごとの初任給(令和8年度の試験案内)

試験案内の「勤務条件等」には、次の初任給が載っています。春試験(福祉のみ)の試験案内にも、1級職・2級職について同じ金額が載っています。

採用区分 初任給(令和8年4月1日現在) 入庁後の立場
1級職 約296,500円 係員の業務を行う職
2級職(主任) 約337,800円 係長職への昇任を前提とした、係長職を補佐する職
3級職(係長級) 約392,700円 係長、担当係長、主査またはこれに相当する職

この金額について、試験案内には次の注意書きがあります。

  • 初任給は、令和8年4月1日現在の 給料月額に地域手当を加えたもの
  • 採用前の職務経験などについて、一定の基準により加算される場合がある
  • このほか、条例などの定めにより、扶養手当、住居手当、通勤手当、期末手当、勤勉手当などが支給される
  • 採用前に給与改定などがあった場合は、その定めによる
  • 60歳に達した日の後の最初の4月1日以降は、給料月額の7割が支給額になる

「地域手当」は、物価などが高い地域で働く職員に上乗せされる手当です。

どの級を受けるかで初任給は変わりますが、級は給与だけで決めるものではありません。受験に必要な経験年数や、論文で求められる立場も級ごとに違います。考え方は 1級と2級の選び方 にまとめています。

なお、令和8年度の秋試験では、3級職は児童福祉・児童指導・児童心理の区分だけで行われました。事務(一般事務・ICT)で選べたのは1級職と2級職です。

前職の経験(職歴加算)はどう反映されるか

「職歴加算」という言葉で調べる方が多いですが、公式資料では「加算」と書かれています。公式資料にある記載は、次の3つです。

資料 書かれていること
令和8年度 試験案内【秋試験】 採用前の職務経験等について、一定の基準により加算される場合がある
各採用試験共通Q&A 職務経験等がある方は、初任給に一定の加算がされる場合がある。職務経験の加算は採用制度によって異なる。詳細は、採用される(または希望する)区・組合の人事担当課に問い合わせる
経験者採用試験・選考Q&A 大学院の在籍期間は、受験資格の業務従事歴には当たらないが、初任給の算定では一定の基準により反映される場合がある

ここから言えるのは、次のところまでです。

  • 前職の経験が、初任給に上乗せされる 場合がある
  • 上乗せの基準は、特別区人事委員会の試験案内やQ&Aには 載っていない
  • 具体的なことは、採用される区・組合の人事担当課が答える

公表されていないこと

次の点は、人事委員会の試験案内・Q&A・給与報告のどれにも書かれていません。

  • どんな経験が加算の対象になるか(業種・雇用形態・業務の内容による違い)
  • 経験1年あたり、いくら加算されるか
  • 加算に上限があるか
  • 「受験資格の業務従事歴」と「初任給の加算の対象」が同じかどうか

受験資格の業務従事歴(週20時間以上、22歳になった年度の翌年度4月以降など)は、あくまで 受験できるかどうか の決まりです。初任給の加算の基準とは別のものとして扱ってください。Q&Aでも、大学院の期間は「受験資格には当たらないが、初任給では反映される場合がある」とされており、両者は一致していません。

このため、この記事では加算の計算例は作りません。

確かめたいときは

  • 内定の連絡を受けた区・組合の人事担当課に聞くのが、Q&Aで案内されている方法です
  • 受験前に知りたい場合も、Q&Aでは「希望する区・組合の人事担当課」に問い合わせるよう書かれています

2次選考の流れは 区ごとの2次選考 にまとめています。

特別区職員の平均給与(人事委員会の給与報告より)

特別区人事委員会は、毎年、職員の給与を民間と比べた「職員の給与等に関する報告及び勧告」を出しています。令和7年(2025年10月14日)の概要には、次の数字があります。

項目 数字
民間と比べた職員の平均給与月額(令和7年4月) 391,462円(33,490人、平均年齢38.6歳)
同じ時点の民間従業員の平均 406,322円
民間との差 14,860円(3.80%)→ この差をなくすため、月例給を引き上げ
ボーナス(期末手当・勤勉手当)の年間支給月数 4.85月 → 4.9月に引き上げ
平均年間給与(民間と比べた職員の平均) 改定前 約6,660千円 → 改定後 約6,936千円

読むときの注意です。

  • これは 職員全体の平均 です。経験者採用で入った人の給与ではありません
  • 「民間と比べた職員」は、事務・土木造園・建築・機械・電気の職種の職員です
  • 平均年齢は38.6歳で、係長や管理職も含んだ平均です

参考に、同じ報告では、大学卒程度(Ⅰ類)の新卒の初任給を、給料月額232,000円(12,000円の引き上げ)、地域手当を含む給与月額278,400円としています。経験者採用の1級職の初任給(約296,500円、令和8年4月1日現在)は、この金額とは時点も対象も違うため、単純に比べることはできません。

年収はいくらになるか

年収は、初任給(月額)のほかに、ボーナスの月数、各種手当、前職の経験の加算、採用後の昇給などで変わります。このうち加算の基準は公表されていないため、この記事では経験者採用で入った人の年収の試算はしません。

公式資料で確かめられるのは、ここまでです。

  • 初任給(月額):上の表の金額(令和8年4月1日現在)
  • ボーナスの年間支給月数:4.9月(令和7年の勧告による改定後)
  • 職員全体の平均年間給与:約6,936千円(民間と比べた職員の平均、改定後)

昇任について

試験案内では、昇任について「能力主義に基づき公平に昇任」し、学歴などによらず、挑戦する職員に開かれた昇任制度があると説明しています。昇任すると給与も変わりますが、何年でどの職に上がるかの目安は、試験案内には書かれていません。

まとめ

知りたいこと 公式資料で分かること
初任給 1級職 約296,500円/2級職 約337,800円/3級職 約392,700円(令和8年4月1日現在、地域手当込み)
前職の経験の反映 一定の基準により加算される場合がある
加算の計算方法 公表されていない。区・組合の人事担当課に問い合わせる
ボーナス 年間4.9月(令和7年の勧告による改定後)
職員の平均給与月額 391,462円(令和7年4月、平均年齢38.6歳)

給与は大事な判断材料ですが、合否を決めるのは論文と面接です。試験の全体像は 特別区経験者採用とは、倍率は 特別区経験者採用の倍率 で確認できます。

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出典

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